防災用ポータブル電源は必要?自宅・徒歩避難・車避難、家族人数別の選び方

防災用ポータブル電源は必要?自宅・徒歩避難・車避難、家族人数別の選び方 防災グッズ
防災用ポータブル電源は必要?自宅・徒歩避難・車避難、家族人数別の選び方

こんにちは。

ラボる君です。

地震や台風による停電が長引くと、
スマートフォンの充電だけでなく、
照明、ラジオ、扇風機、電気毛布、冷蔵庫なども使えなくなります。

そんなときに役立つのが、
電気を蓄えて持ち運べる「ポータブル電源」です。

防災すぐるパパ:
「大容量のポータブル電源を1台買えば、どんな災害でも安心かな?」

ラボる君:
「大きければ安心とは限らないよ。徒歩避難では重すぎるし、
 車内に置きっぱなしにすると高温による事故も心配なんだ。
 避難方法と使いたい家電から選ぶことが大切だよ」


今回は、ポータブル電源の必要性を
「普段の家庭用・自宅避難」
「徒歩での避難」
「車での避難」
に分け、家族の人数に適した容量も考えてみましょう。

https://images.openai.com/static-rsc-4/lmsU5SB3TTOdemI5-0XtHSqBcvHxhUidy-y_yVBb_Q6qPkAzlueLwYNaKofYKAVMrJ22Nrrfm6B3tgeX3WO51MSPA9-Pk5P26AEyFjIXPgERessBLW05xWT39EBdfsugyCPHVw8Hbh0NeEbK_3XU9AoOWRtCSpgq0f5WFGU71YnmwtERblDNxwOkYQKSRhGc?purpose=fullsize
https://images.openai.com/static-rsc-4/mDM-WNa_VEIOQNIR8alG7C4XL-YDe3M14E7m4JJNNogQ8DDJ3BJZg5oRtu_X5XSh7bItJ_TscgaIoGUHuhvlFL4kjWaksfrN-wqJL9zPE0sjxEJCoqBob5FlJft0ogSE9qcqVhiRWEAAgtKD4wvmNtSOPaKTITn2sumC5AZmm2oUpvb8b6dPrMIM-0lcXFbU?purpose=fullsize
https://images.openai.com/static-rsc-4/dH60ZScrRszKudZIbZd7lJETsSHY0cpCHaW6oo5nnkc8M0R-EpizsYivTuKJ3RyHtYrdG2hChDF10Ygr0NwqEb9u265dStKmGJANXjUy7pKNMubmpZvxr8DIyDZ970Lxw0IOS6PJ6ddVSlt36fC7_UoWOR_BAkpoW0RyogprVQVR_rH0S79LWR9eu9rHMQAc?purpose=fullsize
  1. ポータブル電源とは
  2. 防災にポータブル電源は必要?
  3. 最初に覚えたい「Wh」と「W」の違い
    1. Whは電気をためられる量
    2. Wは同時に使える家電の強さ
    3. 容量が大きくても出力不足なら動かない
  4. 使用時間の簡単な計算方法
    1. 例|1,000Whで50Wの電気毛布を使う
  5. 家電ごとの消費電力の目安
  6. 用途別・おすすめ容量早見表
  7. 普段の家庭用・自宅避難で使う場合
    1. 自宅避難には700~2,000Whが使いやすい
    2. 1人暮らし|300~700Wh
    3. 夫婦2人|700~1,200Wh
    4. 3~4人家族|1,000~2,000Wh
    5. 5人以上|2,000Wh以上または複数台
  8. 普段から使う「日常使い」が大切
  9. 徒歩で避難する場合
    1. 大型ポータブル電源は持ち出さない
    2. 小型ポータブル電源を持つ場合
    3. 徒歩避難での優先順位
  10. 車で避難する場合
    1. 500~2,000Whが候補
    2. 車中泊では電気毛布が使いやすい
    3. 夏はポータブル電源だけでは限界がある
  11. 車内へ置きっぱなしにしない
  12. 走行充電・ソーラー充電は必要?
    1. 走行充電
    2. ソーラーパネル
  13. 容量別にできること
    1. 300Wh前後|徒歩・予備電源向け
    2. 500~700Wh|1人の在宅・車避難向け
    3. 1,000Wh前後|家庭用の中心サイズ
    4. 2,000Wh前後|家族・長期停電向け
  14. ポータブル電源の選び方
    1. 1.必要容量を計算する
    2. 2.定格出力を確認する
    3. 3.純正弦波を選ぶ
    4. 4.電池の種類を確認する
    5. 5.持ち運べる重量か確認する
    6. 6.充電方法を確認する
    7. 7.メーカーの安全対応を確認する
  15. 医療機器に使う場合の重要な注意点
  16. ポータブル電源の危険な使い方
    1. 高温の車内へ放置する
    2. 水に濡れたまま使用する
    3. 落下・衝撃を受けたまま使う
    4. 布や荷物で覆う
    5. 非純正の充電器やケーブルを使う
    6. たこ足配線で高出力家電を使う
    7. 異常があるのに使い続ける
  17. 携帯発電機との違い
  18. らぼる君のポータブル電源チェックリスト
    1. 購入前
    2. 購入後
  19. まとめ|避難方法と使う家電から容量を決めよう

ポータブル電源とは

ポータブル電源は、内蔵バッテリーへ電気を蓄え、
コンセントがない場所で電化製品へ給電できる機器です。

一般的に次のような出力端子があります。

  • 家庭用コンセントと同じAC出力
  • USB Type-A
  • USB Type-C
  • DC出力
  • シガーソケット出力

スマートフォン用のモバイルバッテリーより容量と出力が大きく、
照明、パソコン、扇風機、電気毛布などを動かせるのが特徴です。

ただし、製品ごとに使える家電や使用時間が異なります。

防災にポータブル電源は必要?

結論からいうと、
ポータブル電源はすべての家庭に絶対必要な防災用品ではありません。

しかし、次のような家庭では必要性が高くなります。

  • 停電が長引きやすい地域に住んでいる
  • 台風が多い地域に住んでいる
  • スマートフォンを複数台充電したい
  • 在宅避難を予定している
  • 乳幼児や高齢者がいる
  • 夏の扇風機や冬の電気毛布を使いたい
  • 車中泊避難を想定している
  • 仕事や連絡にパソコンが必要
  • ペットの温度管理が必要
  • 停電時も冷蔵庫を一時的に動かしたい

一方、徒歩で指定避難所へ移動する場合、
大型ポータブル電源は重く、
避難の妨げになることがあります。

「何を動かすか」
「どこで使うか」
を決めてから選びましょう。

最初に覚えたい「Wh」と「W」の違い

ポータブル電源を選ぶときは「容量」と「出力」を区別する必要があります。

Whは電気をためられる量

Wh(ワットアワー)は、どれだけの電気を蓄えられるかを表します。

数字が大きいほど、長時間使えます。

  • 300Wh:小容量
  • 500~700Wh:中小容量
  • 1,000Wh前後:中容量
  • 2,000Wh前後:大容量
  • 3,000Wh以上:超大容量

Wは同時に使える家電の強さ

W(ワット)は、そのポータブル電源から家電へ出せる電力を表します。

例えば、定格出力が500Wの製品では、
原則として1,000Wの電気ケトルは使えません。

定格出力が500W ≠ 消費電力1,000Wの電気ケトル

家電を複数接続する場合は、
消費電力の合計がポータブル電源の定格出力を超えないようにします。

容量が大きくても出力不足なら動かない

1,000Whの電気を蓄えていても、
定格出力が500Wなら、1,200Wのドライヤーや電気ケトルは基本的に使えません。

反対に、定格出力が大きくても、容量が小さければ長時間は使えません。

使用時間の簡単な計算方法

おおよその使用時間は、次の式で計算できます。

使用時間=容量(Wh)×0.8前後÷家電の消費電力(W)

変換時の電力ロスや待機電力があるため、
表示容量をすべて使えるとは限りません。
ここでは安全側に考えて、表示容量の約80%を目安にします。

例|1,000Whで50Wの電気毛布を使う

1,000Wh × 0.8 ÷ 50W=約16時間 (使える時間)

理論上の目安は約16時間です。

ただし、外気温、電源の状態、電気毛布の温度設定などによって
実際の使用時間は変わります。

家電ごとの消費電力の目安

使用機器消費電力の目安防災時の使い方
LEDライト3~10W夜間に数時間使用
スマートフォン充電1回約10~20Wh情報収集・連絡
Wi-Fiルーター約5~15W通信回線が生きている場合
ラジオ約2~10W防災情報の確認
ノートパソコン約30~100W連絡・仕事
扇風機約20~50W夏の暑さ対策
電気毛布約40~80W冬の防寒
小型冷蔵庫約40~100W起動時には大きな電力が必要
炊飯器約300~1,200W炊飯時のみ使用
電気ケトル約1,000~1,300W短時間だが高出力が必要
電子レンジ約1,000~1,500W以上消費電力表示を要確認
ドライヤー約600~1,400W災害時は優先度が低い
エアコン数百~2,000W以上小型電源では難しい

実際の消費電力は、家電本体や取扱説明書の表示を確認してください。

冷蔵庫、ポンプ、モーターを使う家電は、
運転時より起動時に大きな電力を必要とする場合があります。

用途別・おすすめ容量早見表

使用場面容量の目安主な用途
徒歩避難100~300Wh以下スマホ、ライト、ラジオ
1人の自宅避難300~700Wh通信、照明、扇風機など
2人の自宅避難700~1,200Wh複数スマホ、照明、防寒
3~4人の自宅避難1,000~2,000Wh通信、照明、小型家電
5人以上・長期停電2,000~3,000Wh以上複数機器、冷蔵庫など
1~2人の車避難500~1,000Wh通信、照明、電気毛布
3~4人の車避難1,000~2,000Wh複数端末、夏冬対策
医療・介護機器個別に計算医師・機器メーカーへ確認

これは、
エアコンやIH調理器を日常と同じように使う容量ではありません。
災害時に必要な機器を優先して使う場合の目安です。

また、人数より「動かす家電の消費電力」のほうが容量を大きく左右します。

普段の家庭用・自宅避難で使う場合

自宅避難には700~2,000Whが使いやすい

自宅の建物が安全であれば、
避難所へ行かず、自宅で生活を続ける「在宅避難」が選択肢になります。

自宅避難用には、家族人数に応じて700~2,000Wh程度が候補です。

主な用途は次のとおりです。

  • スマートフォンの充電
  • LED照明
  • ラジオ
  • Wi-Fiルーター
  • ノートパソコン
  • 扇風機
  • 電気毛布
  • 小型テレビ
  • 冷蔵庫の一時運転

1人暮らし|300~700Wh

1人暮らしで、スマートフォン、ライト、ラジオ、扇風機程度なら、
300~700Whが候補になります。

ただし、冷蔵庫や電気ケトルも使いたい場合は、
容量だけでなく定格出力も不足しないか確認してください。

夫婦2人|700~1,200Wh

スマートフォン2台、照明、Wi-Fi、扇風機または電気毛布を使うなら、
700~1,200Wh程度が扱いやすいでしょう。

1,000Wh前後は容量と持ち運びやすさのバランスがよく、
防災用の中心的なサイズです。

3~4人家族|1,000~2,000Wh

家族のスマートフォンが増えるほか、
照明、情報機器、暑さ・寒さ対策にも電力が必要です。

1,000Whを最低ラインとして、
冷蔵庫なども動かしたい場合は2,000Wh前後を検討します。

5人以上|2,000Wh以上または複数台

家族が多い場合は、1台の超大型製品にまとめる方法だけでなく、
1,000Wh前後を2台に分ける方法もあります。

分散するメリットは次のとおりです。

  • 1台が故障しても電源が残る
  • 別々の部屋で使える
  • 車へ積みやすい
  • 1人で持ち運びやすい
  • 片方を充電しながら片方を使える

普段から使う「日常使い」が大切

まどかママ:
「非常用だから、箱に入れたまま保管しておけばいいの?」

ラボる君:
「災害当日に初めて使うのは危険だよ。
 普段から扇風機やスマホの充電に使って、
操作や充電方法に慣れておこう」

ポータブル電源は、長期間放置すると、
必要なときに充電が足りない可能性があります。

普段から次のような用途で使ってみましょう。

  • スマートフォンやタブレットの充電
  • ベランダや庭での電源
  • 停電を想定した照明訓練
  • 電気毛布の稼働時間確認
  • 家族の防災訓練
  • キャンプや屋外作業

残量確認や充電の頻度は、製品の取扱説明書に従ってください。

徒歩で避難する場合

大型ポータブル電源は持ち出さない

徒歩避難では、素早く安全に移動することが最優先です。

1,000Whクラスのポータブル電源は10kgを超える製品もあり、
防災リュックと一緒に運ぶのは現実的ではありません。

徒歩避難では、基本的に次の組み合わせがおすすめです。

  • 10,000~20,000mAh程度のモバイルバッテリー
  • 充電ケーブル
  • 乾電池式充電器
  • 小型LEDライト
  • 必要に応じて100~300Whクラスの小型電源

小型ポータブル電源を持つ場合

徒歩で持ち出すなら、容量は300Wh以下、
重量は自分が安全に運べる範囲に抑えます。

例えば288Whクラスには、スマートフォンの充電や小型照明、
短時間の電気毛布に対応できる製品があります。

Jackeryの300 Plusは容量288Wh、定格出力300Wで、
ソーラーパネルとの合計重量が約5kgと案内されています。
Jackery「300 Plus」

ただし、約5kgでも水や食料を加えると非常に重くなります。

徒歩避難での優先順位

  1. 命を守る防具と常備薬
  2. 水と最低限の食料
  3. スマートフォンとモバイルバッテリー
  4. ライトとラジオ
  5. 余力があれば小型ポータブル電源

小さな子どもを抱く人、高齢者、足腰が弱い人は、
ポータブル電源を無理に持たない判断も必要です。

キャスター付きのキャリーカートを利用しましょう。

車で避難する場合

500~2,000Whが候補

車避難や車中泊では、徒歩より大きなポータブル電源を運べます。

車内で使う人数容量の目安
1人300~700Wh
2人500~1,000Wh
3~4人1,000~2,000Wh
5人以上2,000Wh以上または複数台

車内では次の用途が考えられます。

  • スマートフォン・タブレット
  • LEDランタン
  • 扇風機
  • 電気毛布
  • 小型冷蔵庫
  • ノートパソコン
  • ポータブルテレビ
  • 電動空気入れ
  • USB機器

車中泊では電気毛布が使いやすい

冬の車中泊では、車内全体を暖める電気ヒーターより、
消費電力が比較的小さい電気毛布のほうが現実的です。

消費電力50Wの電気毛布を8時間使う場合、

50W×8時間=400Wh

変換ロスも考えると、少なくとも500~700Wh程度の容量が必要です。

2人で電気毛布を使用するなら、1,000Wh前後が候補になります。

夏はポータブル電源だけでは限界がある

扇風機は比較的少ない電力で使えますが、
猛暑の車内を安全な温度まで下げることはできません。

ポータブルクーラーや車載エアコンは消費電力が大きく、
運転時間も限られます。

真夏の車中泊は、
ポータブル電源があっても熱中症の危険があります。
冷房のある避難所、安全な施設、涼しい場所への移動を優先してください。

車内へ置きっぱなしにしない

ポータブル電源にはリチウムイオン電池が使われています。

高温の車内へ長時間放置すると、
バッテリーの劣化、膨張、発煙、発火につながる可能性があります。

NITEは、
高温の車内に置かれていたリチウムイオン電池搭載製品から出火した事故を紹介し、
高温になる場所で使用・充電・保管しないよう注意を呼びかけています。

NITE「夏のバッテリー事故に注意」

車載備蓄として一年中積んだままにせず、
避難が必要になったときに自宅から車へ移す運用が安全です。

具体的な使用・保管可能温度は、
製品の取扱説明書で確認してください。

走行充電・ソーラー充電は必要?

走行充電

対応機器があれば、車の走行中にポータブル電源を充電できます。

ただし、エンジンを切った状態で長時間充電すると、
車のバッテリーが上がる可能性があります。

必ずメーカー指定の接続方法を守りましょう。

密閉された場所でエンジンをかけ続けると、
一酸化炭素中毒の危険があります。

ガレージや換気の悪い場所でエンジンをかけたままにしてはいけません。

ソーラーパネル

停電が長引いた場合、ソーラーパネルがあれば日中に充電できます。

ただし、表示されている最大出力が常に得られるわけではありません。

発電量は次の条件で変わります。

  • 天候
  • 季節
  • 太陽の角度
  • パネルの向き
  • 影
  • 気温
  • 使用時間

曇天や雨天では発電量が大きく下がるため、
ソーラーパネルだけを頼りにするのは危険です。

容量別にできること

300Wh前後|徒歩・予備電源向け

適した用途:

  • スマートフォン
  • タブレット
  • LEDライト
  • ラジオ
  • 小型扇風機
  • 短時間の電気毛布

特徴:

  • 比較的軽い
  • 持ち運びやすい
  • 高出力家電には向かない
  • 1人用または予備電源向け

EcoFlow RIVER 3 Plusは容量286Wh、
定格出力600Wの小型クラスです。

EcoFlow「RIVER 3 Plus」

500~700Wh|1人の在宅・車避難向け

適した用途:

  • スマートフォン複数回
  • LED照明
  • Wi-Fi
  • 扇風機
  • 電気毛布
  • ノートパソコン

特徴:

  • 1人用として使いやすい
  • 車へ積みやすい
  • 冷蔵庫の長時間運転には不足しやすい

1,000Wh前後|家庭用の中心サイズ

適した用途:

  • 家族のスマートフォン
  • 照明
  • Wi-Fi
  • パソコン
  • 扇風機
  • 電気毛布
  • 小型冷蔵庫の一時運転
  • 高出力家電の短時間使用

現在の1,000Whクラスには、
定格出力1,500W程度の製品もあります。

例えばJackery 1000 Newは容量1,070Wh、定格出力1,500Wです。
Jackery 1000 New

2,000Wh前後|家族・長期停電向け

適した用途:

  • 3~5人程度の通信・照明
  • 冷蔵庫
  • 電気毛布
  • 調理家電の短時間使用
  • 複数機器への同時給電

2,000Whクラスでは本体が重くなるため、
収納場所から車まで運べるかを確認します。

Anker Solix C2000 Gen 2は
容量2,048Wh、定格出力2,000Wの製品例です。

同社は、1日700Wh使用する想定で
3~5人へ約2~3日給電できると案内しています。

Anker「Solix C2000 Gen 2」

実際の使用日数は、接続機器や使用環境によって変わります。

ポータブル電源の選び方

1.必要容量を計算する

使いたい機器について、次の表を家族で作りましょう。

機器消費電力1日の使用時間必要電力量
LEDライト5W6時間30Wh
Wi-Fi10W10時間100Wh
扇風機30W8時間240Wh
電気毛布50W8時間400Wh
スマートフォン2台―各1回約30~40Wh

必要電力量を合計し、変換ロスと余裕を加えて容量を決めます。

2.定格出力を確認する

同時に使う家電の消費電力を合計し、
ポータブル電源の定格出力以内に収めます。

特に次の家電は高出力です。

  • 電子レンジ
  • 電気ケトル
  • ドライヤー
  • IH調理器
  • 炊飯器
  • 電気ヒーター
  • ポータブルクーラー

3.純正弦波を選ぶ

家庭用家電に使う場合は、AC出力が「純正弦波」の製品が基本です。

製品によっては、修正正弦波などで正常に動作しなかったり、
異音や故障の原因になったりする可能性があります。

4.電池の種類を確認する

近年は、リン酸鉄リチウムイオン電池を採用した製品が増えています。

一般的な特徴は次のとおりです。

  • 充放電回数が多い
  • 長期間使いやすい
  • 熱安定性に配慮されている
  • 同容量では重くなる場合がある

リン酸鉄だから絶対に発火しない、という意味ではありません。
高温、落下、水濡れ、非正規の充電器などには注意が必要です。

5.持ち運べる重量か確認する

容量が大きくなるほど、本体も重くなります。

購入前に次を確認しましょう。

  • 保管場所から玄関まで運べるか
  • 階段を持って下りられるか
  • 車へ積み込めるか
  • 高齢者や女性が一人で動かせるか
  • 持ち手やキャスターがあるか

6.充電方法を確認する

  • 家庭用コンセント
  • USB Type-C
  • 車のシガーソケット
  • ソーラーパネル
  • 走行充電器
  • 発電機からの充電

複数の充電方法があれば、長期停電に対応しやすくなります。

7.メーカーの安全対応を確認する

ポータブル電源は、2026年8月現在、
製品本体が電気用品安全法の対象外となる場合があります。

PSEマークだけで安全性を判断できる製品分野ではありません。
経済産業省も火災・感電などのリスクを踏まえ、
安全性要求事項をまとめています。
次の点を確認しましょう。

  • 国内の連絡先が明確
  • 日本語の取扱説明書がある
  • 保証期間が明記されている
  • バッテリー管理システムを搭載
  • 過充電・過放電・過熱保護がある
  • 回収・リサイクル方法が示されている
  • 修理窓口がある
  • リコール情報を確認できる

医療機器に使う場合の重要な注意点

在宅酸素濃縮器、人工呼吸器、たん吸引器、CPAPなど、
生命や健康に関係する機器では、
一般的なポータブル電源を唯一の非常電源にしてはいけません。

必ず次の関係者へ相談してください。

  • 主治医
  • 医療機器メーカー
  • 訪問看護事業所
  • 電力会社
  • 自治体の福祉・障害担当窓口

確認する項目は次のとおりです。

  • 電圧と周波数
  • 必要な定格出力
  • 起動時の最大電力
  • 1時間当たりの消費電力
  • 停電時の専用バッテリー
  • ポータブル電源の使用可否
  • 必要なケーブル
  • 自動切替の対応時間

CPAPでは、加湿器や加温ホースを使うと
消費電力が増える場合があります。

自治体によっては、在宅で医療機器を使用する人を対象に、
非常用電源購入費の助成制度を設けている場合があります。

ポータブル電源の危険な使い方

高温の車内へ放置する

夏の車内や直射日光が当たる場所には保管しません。

水に濡れたまま使用する

水没や浸水したポータブル電源は、
乾いたように見えても内部が損傷している可能性があります。

電源を入れず、取扱説明書を確認してメーカーへ相談してください。
NITEも、濡れた直後に電源を入れると、
ショート、異常発熱、発煙につながる可能性があると注意しています。

落下・衝撃を受けたまま使う

落下した製品に、
変形、ひび割れ、異音、異臭、
異常な発熱がある場合は使用を中止します。

布や荷物で覆う

使用中や充電中は熱が発生します。
吸気口や排気口をふさがず、周囲に空間を確保します。

非純正の充電器やケーブルを使う

メーカー指定の充電器、ケーブル、ソーラーパネルを使用します。

たこ足配線で高出力家電を使う

接続する家電の合計消費電力が、ポータブル電源や電源タップの上限を超えないようにします。

異常があるのに使い続ける

次の異常があれば直ちに使用を中止します。

  • 本体が膨らんでいる
  • 異常に熱い
  • 焦げた臭いがする
  • 煙が出る
  • 変な音がする
  • 充電が途中で止まる
  • 液漏れしている
  • 本体や端子が変形している

煙や炎が出ている場合は近づかず、
安全を確保して119番へ通報してください。

携帯発電機との違い

ポータブル電源と携帯発電機は別のものです。

比較ポータブル電源携帯発電機
エネルギー蓄電池ガソリン・ガスなど
排気ガス通常なし一酸化炭素が発生
室内使用取扱説明書の範囲で可能絶対に不可
音比較的小さいエンジン音が大きい
燃料切れ電池切れ燃料補給が必要
長期使用再充電が必要燃料があれば発電可能

携帯発電機を屋内、車内、テント内、ガレージなどで使うと、
一酸化炭素中毒で死亡する危険があります。

ポータブル電源にはエンジンの排気ガスがありませんが、
バッテリーの発熱や発火リスクがなくなるわけではありません。

らぼる君のポータブル電源チェックリスト

購入前

  • 使いたい家電を決めた
  • 必要なWhを計算した
  • 定格出力を確認した
  • 純正弦波を確認した
  • 家族が運べる重量を確認した
  • 国内サポートを確認した
  • 保証と回収方法を確認した

購入後

  • 家電を接続して動作確認した
  • 満充電までの時間を確認した
  • 充電ケーブルをまとめた
  • 取扱説明書を保管した
  • 家族全員が操作できる
  • 定期的に残量を確認している
  • リコール情報を確認している
  • 高温・多湿を避けて保管している

まとめ|避難方法と使う家電から容量を決めよう

防災すぐるパパ:
「家族4人だから、必ず2,000Wh必要というわけではないんだね」

ラボる君:
「そうだよ。人数は目安の一つで、
 一番大切なのは、何Wの家電を何時間使うかなんだ」

まどかママ:
「徒歩避難ならモバイルバッテリー、
 自宅や車で過ごすならポータブル電源と、
 分けて準備すればいいのね」

ポータブル電源を選ぶ基本は次のとおりです。

  • 徒歩避難:モバイルバッテリーを基本に、必要なら300Wh以下
  • 1人の自宅避難:300~700Wh
  • 夫婦2人:700~1,200Wh
  • 3~4人家族:1,000~2,000Wh
  • 5人以上・長期停電:2,000Wh以上または複数台
  • 車中泊:500~2,000Whを人数と季節で選ぶ

ポータブル電源は、買って置いておくだけでは十分ではありません。

普段から充電や家電への接続を試し、
「何を何時間使えるのか」を家族で確認しておきましょう。

そして、高温の車内、水濡れ、落下、異常発熱には十分注意してください。

必要な電気を計算して備えることが、停電時の不安を小さくしてくれます。

タイトルとURLをコピーしました